鍼灸 京都 野と花(Nodoka)鍼灸院 メイン画像

のどかとは。。。

空が晴れて天候が穏やかなさま。
うららかなさま を言います。

「のどかさに耳なし山も笑ひけり」 子規
春の季語として俳句や、
茶道では、3月の銘である「のどか」。

「長閑」と書いて「のどか」ですが、
私には、「野と花」というイメージなんです。

のどかとは。。。

野と花な頃

冬の寒さも緩み
春の風がわたるようになる頃。

雪解け水が、水かさを増し、
川も、のどかな流れへと移ってゆきます。

水が温むこの季節には、
草木はいっせいに芽吹き、
やがて、うららかな春野を迎えます。

冬眠から覚めた地虫も、顏をのぞかせ、
花を咲かせる造花女神、佐保姫が表れます。

生きとし生けるものが、
春の訪れを待ちわびています。

野と花な頃

現代

現代は、スピード社会。
情報は溢れ、私たちの思考はめまぐるしく動き、

文明がもたらした音に、騒々しさを覚えるほど。

便利になっても、ゆとりは無く、
時間に追われるように過しています。

産業は発展し物質的に恵まれ、科学技術は進み、医学は細分化され究明される病も増えました。

現代

しかし、病む人は一向に減らないのはどうしてなのでしょう?

猿から進化してきた・・・というヒト。
生命の存続をかけて連綿と地球上で進化し発展してきた私たちの「身体」や「いのち」は、そもそも不安定で脆く、病みやすい存在だからでしょうか・・?

であるならば、ヒトは既に絶滅危機種でしょう。

東洋医学の整体観は、ヒトというものを 完全に調和された自然から派生した個体(小宇宙)として位置づけます。自然観察から生まれたこの医学は、自然を敬い、「いのち」やその働きに、絶大なる信頼を置いているのです。

私たちは 現代社会の担い手でありながらも、調和された自然から生まれ、また自然に帰る存在です。

私たちは生命の歴史上、安直な個体として無秩序に存在しているものではありません。大いなる自然の一部なのです。

願い

私たちは、進歩しようとめまぐるしい現代に適応する一方、生き生きとした本来の「自分らしさ」というものを置き去りにしてきました。

現代社会は、物質的な豊かさや利便性という恩恵を与えてくれましたが、
私たちのこころや身体を疲れ、固くさせ、さまざまな病を引き起こす要因もまた増やしています。

それは、私たちが「大いなる自然の一部である」ということを忘れてしまった・・・ということかもしれません。

願い

野と花鍼灸院は、現代社会のもたらす日々の喧騒の中で、
忘れがちな本来の「自分らしさ」 や「小宇宙である自己」に、
鍼灸を通じて皆様が出会い、立ち返られることを願って、
のどか(野と花)と名づけました。

雪解けの春が訪れるように、
心と身体がほどけ行く、のどかなひとときが、
みなさまの「いのち」を輝かせる力(power)となりますように。。。